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講師インタビュー 第1回 渕上久美埜さん

 

普段は小田原を拠点にローゼン・ムーヴメントの活動をしておられる渕上さん。

 

今回は東京にお出でいただき、お話を聴くことができました。

 

 

 

◆渕上さんのローゼン・メソッドとの出会いを教えてください。

 

◇ローゼン・メソッドの創始者、マリオン・ローゼンに出会ったのは、CIISに留学していた頃です。当時93才だったマリオンの週末3日間のワークショップに参加し、私はこれをやるんだ!!と思いました。理由はわかりません。一目ぼれでした。

 

もともと、ダンスや演劇を通じたセラピーを志していましたが。身体を通した感情の表現、呼吸、身体を意識しながらも自由であることの大切さを語るマリオンの一言一言が腑に落ち、演劇やダンスで感じていたことと合致しました。ローゼン・メソッド自体に包み込んでいく要素がありますが、ローゼンのコミュニティ自体も、すべてを受け入れてくれる感じがしました。その場に居て楽だ~と感じました。

 

 

 

◆ローゼン・ムーヴメントとの出会いはどうでしたか?

 

◇最初にカリフォルニアのバークレーでローゼン・ムーヴメントのクラスを受け、そのときは退屈な体操くらいに思っていましたが、後にモントレー校でジェーン・マレックのクラスを受けました。あお向けで両足を引っ張りあげてもらうワークで、オシメを変えてもらっている時の記憶が出てきました。すっかり忘れていたのに、身体記憶ですね!身体からのアプローチで、こんなに心もスッキリして、子供のような真っ白な心に戻れるのかと感銘を受けました。

 

引け目や恥ずかしさを感じず、魂が、幸せでパンパンにふくらむ感じでした。

 

 

 

◆ローゼン・ムーヴメントで大事にしているのは何ですか?

 

◇ローゼンではallowという言葉がキーワードで、これは、ありのままでいることをそのままにする、という意味があり、やりたくないことがあったら、やらないでいい、先生の言うことを律儀に聞かなくてもいい、ということをクラスでは必ず言いますし、参加者のみなさんには、身体に沿った動きをしてもらいます。

 

身体の欲するものを流れるままに体験してもらうことが大事なんですね。身体感覚をキャッチして動くことは、生き方そのものが自由になっていくことに繋がるように思います。

 

 

 

◆ローゼン・ムーヴメントでの動きやエクササイズには、どんな狙いがあるのですか?

 

◇関節と筋肉を楽にするために動きます。全て理学療法に基づいています。ローゼン・メソッドでは、感情を溜め込んでいる筋肉にアプローチしていきますが、そもそも関節が固まっていると、筋肉の動きを固めてしまいます。

 

東京のクラスでは、高齢者も多く参加されています。90歳を過ぎて歩く時にひざが固まってしまった方が、ひざを緩めて歩けるようになりました。年齢にかかわらず、その方に合った動きの積み重ねが変化をもたらしてくれたように思います。本当は、毎週クラスを受けてもらうのが理想ですね。

 

 

 

◆具体的にはどういうことですか?

 

◇ローゼン・ムーヴメントでは、何かを義務として課したり、強制したりするのではなく、身体が何かを欲したら、それに任せていきます。人間は、ワクワクしない状態で動くと、筋肉が硬くなってしまうのです。一方、ワクワクしながら動くと、硬くなりません。普通の人はコンピューターに

 

長い時間向かっていると肩が凝りますが、コンピューターおたくの方は肩が凝らないという説がありますね(笑)。

 

日本には「楽してうまくいくはずがない!」といった根性論があり、楽をしていると罪悪感を持ってしまうことがあります。でも一方で、楽に動いて楽に生きるという面にも光を当てて良いのではないでしょうか。

 

 

 

◆実際のクラスで、どういう段階を踏んでいくのでしょうか?

 

◇おおまかに言うと、5つのステップがあります。まずひとつ目は、ウォームアップです。関節の固まりをほぐすとともに、動くことに心を開いていきます。ふたつ目にストレッチがあり、胸のあたりを伸ばすことによって、おのずと呼吸が深まっていくように促します。呼吸ができているかどうかは、自由にいられているかどうかの大事なバロメーターですね。三つ目にはサークルステップがあり、円になって、足首を動かすようなダンスをして、血流の促進を促します。むくみにも効果があります。ここでは、誰にでもできる動きをして、動くことそのものの楽しさ、ワクワク感を促します。四つ目のフロアステップでは、さらに自由なダンスをしていきます。関節や筋肉をさらに緩めて、移動も交えてより空間を使って動いていきます。動きの活性化という意味からはここがピークです。

 

最後の五つ目にリラクゼーションをします。横になったり、座ったりして、自分の呼吸のリズムを感じるなど、副交感神経優位の状態にもっていきます。

 

 

 

◆最後に、フェスタに向けてひとことお願いします。

 

◇特に計画はしていません(笑)。前回ローゼン・ムーヴメントで講師として参加してみて、普段から心身のことに関わっているみなさんが参加して下さることによる場のパワーというものを強く感じました。何だこの渦は!!というくらい(笑)。深い所まで気持ち良くなってもらったように感じました。

 

参加してくださる方には、身体の感覚の中で動いてもらいますが、クラス全体もその流れの中にあります。曲は用意しているのですが、いらして下さる方々の状態を見ながら、その場に合わせて対応していきます。その中で、必ず魔法が起きる!ので、今回もそれが楽しみです。野性児の身体の気持ちよさを味わってもらえたら最高ですね!

 

 

 

 

 

ソマティックフェスタ2017 9月29日(金)

 

 

 

ローゼンメソッド・ムーヴメント      17:15~19:00

 

お申込みはこちら

 

https://spnworkshop.handcrafted.jp/items/7158821

 

 

 

会場:国立オリンピック記念青少年総合センター  カルチャー棟

 

 

〒151-0052 東京都渋谷区代々木神園町3−1

 

【電車】 

小田急線 参宮橋駅下車 徒歩約7分

地下鉄千代田線 代々木公園駅下車(代々木公園方面4番出口) 徒歩約10分

【バス】

新宿駅西口(16番)より 代々木5丁目下車

渋谷駅西口(40番)より 代々木5丁目下車 

 

 

ローゼン・ムーヴメントのウェブサイト

 

http://rosenmovejp.wix.com/yururm

 

フェイスブック ローゼンゆるRMムーヴ

 

https://www.facebook.com/yuruRM.jp

 

 

 

インタビューアー 内田佳子、山田岳